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2020年にしか作れないアルバム テイラー・スウィフト『Folklore』/ NME Japan 編集長がちょっと思っていること 放送後記 #06

2020.08.26

NME Japan 編集長 古川琢也が日々の編集業務をやっている中で、
「ちょっと思っていること」を このLIVE LOVERSポッドキャストで語っていく番組。
毎回、ひとつのテーマを様々な視点から解説、UKの最新音楽事情から世界の音楽シーンまで掘り下げていきます。
まだ聞いてない方は下のポッドキャスト を聞いてから、放送後記を読みにきてくださいね。

パーソナリティ:NME Japan 編集長 古川琢也
アシスタント:慶応義塾大学3年生のアシスタント・スズちゃん

2020年にしか作れないアルバム テイラー・スウィフト『Folklore』

7月24日にニューアルバム『Folklore』をサプライズリリースしたテイラー・スウィフトを特集!
『Folklore』は全米シングル、アルバム・チャート同時に初登場1位!
このコロナ禍に制作された『Folklore』について紐解いていきます。

アルバムのプロデュースしたのは2000~2010年代のインディー業界をを引っ張ってきた
ザ・ナショナルのアーロン・デスナー、他にもボニー・ベアや、ジャック・アントノフが参加している。
一見距離があるように見えるテイラー・スウィフトとザ・ナショナル。
一緒にアルバムを作ったという事実はかなり衝撃的!

前作の「Lover」は大人になることがテーマで、
テイラーの落ち着いて充実した恋愛の様子も表れていましたが、
コロナ禍のこのタイミングは、彼女自身がより大人になり、
新しい視点でアルバムを出す立場になったことが表れているのではないでしょうか。

今回のアルバムでは今までの実体験を元にした歌詞(恋愛やセレブリティのいさかいなど)ではなく、
ひとつのイメージから生まれたキャラクターのストーリーテリングな歌詞が特徴的です。

そして森の大自然の中に人間は自分一人だけ、という象徴的なジャケット。
人と人が直に接触することが善であったコロナ前から一変した今、
人と人が触れ合うことが、いかに価値があることだったのかを暗示しているよう。

スポットライトを浴びてキャリアを積んだ彼女が、
森に隠れてたたずむ姿がここまで象徴的だったのは、
これまでに成功してきた彼女だから出来た演出ですよね。

出演が決まっていたグラストンベリー・フェスティバル、
そしてロンドンでのフェスが中止となりスケジュールが空いたため、
アルバムを作ったと明言したテイラー・スウィフト。
でもそのおかげで計画してこなかったことが実現できたと語っています。

いわば新型コロナウィルスの影響を受けてた、
まさに2020年にしか作れないアルバムになっている。

本編ではもっと詳しく話していますので、
是非聴いてみてください!

text 佐藤岳大

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