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ビリー・アイリッシュは”ソーシャルメディア時代のスター”/ NME Japan 編集長がちょっと思っていること 放送後記 #05

2020.08.06

NME Japan 編集長 古川琢也が日々の編集業務をやっている中で、
「ちょっと思っていること」を このLIVE LOVERSポッドキャストで語っていく番組。
毎回、ひとつのテーマを様々な視点から解説、UKの最新音楽事情から世界の音楽シーンまで掘り下げていきます。
まだ聞いてない方は下のポッドキャスト を聞いてから、放送後記を読みにきてくださいね。

パーソナリティ:NME Japan 編集長 古川琢也
アシスタント:慶応義塾大学3年生のアシスタント・スズちゃん

ビリー・アイリッシュは”ソーシャルメディア時代のスター”

2010年代はFacebook、Twitter,InstagramなどのSNSが普及した。
情報の発信がマスコミだけではなく、個人が思っていることを自由に発信できる、
いわゆるソーシャルメディアの時代。

表に出す情報は編集することができ、都合の良いことだけを出すことが多かったが、
SNSで個人が発信できる時代ではそれが難しくなってきている。

「TMZ」というアメリカのゴシップサイトが登場したのが良い例だ。
TMZは一般人からゴシップ情報を買い、有名人達にとって都合の悪いニュースを出している。
例えば「ジャスティン・ビーバーが隣の家に卵を投げつけた」というニュースは、ジャスティン側からしたら出して欲しくない。
そんなニュースや情報が、他者にによって勝手に発信されてしまう。

個人の人間性、360度が問われてしまう時代

今まで制作側の都合の良いように編集されてきたセルフイメージだが、
ビリー・アイリッシュ はあえて”ありのままの姿”を世間に晒すことを売りにしている。

ビリーは幼少期から聴いていた音楽では、ジャスティン・ビーバーやアヴリル・ラヴィーンが好きだと公言。
彼女の音楽性からすると意外な感じがするかもしれない。
例えば「幼少期はレディオヘッドばかり聞いてたの」と発言した方がクールな印象を与えることができるだろう。
でもあえてそれせずに”ありのままの自分”で勝負している。
今まで誰もそうしなかったからこそ、ビリー・アイリッシュは画期的だった。

そして今までの編集されたエンターテイメントビジネスでは成り立たないことを、
彼女が存在として体現しているのではないだろうか。

本編ではもっと詳しく語っています。
来週の配信もお楽しみに!

text 佐藤岳大

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